トンネル走行中の位置精度が向上しました

トンネル走行中、渋滞に巻き込まれた経験はありませんか? 
今までのナビタイムのアプリではトンネル内での渋滞で停車しても現在位置を示すアイコンが前進を続けてしまい、実際の位置とは違う場所を表示することがありご不便をおかけしていました。
この問題を改善すべく、トンネル内の位置計算方法を見直し、精度向上を実現しました。
iOS版カーナビタイムではすでに実現していましたが、2016/12/15のAndroid版カーナビタイムのリリースによりAndroidでも対応しましたので、その実現方法についてご紹介します。
※iPad、およびドライブサポーターでは本機能は対応していません。

加速度センサーを利用した移動速度の推定

スマートフォンに搭載されている加速度センサーは速度が変わったことを検知するセンサーです。アクセル、ブレーキを踏んだ際にはたらく力を検知することができます。
加速度センサーは車の加減速を捉えることができますが、走行速度を測定することはできません。ナビタイムでは加速度センサーを利用して、トンネル内の移動を検知する技術を独自に開発しました。

車にスマートフォンをクレードルに設置した場合、車の加減速は進行方向に力がかかります。しかし、端末が傾いていると他の方向にも加減速の際に力が掛かります。それによって進行方向の加減速が実際の値よりも小さくなってしまい、推定される走行速度も誤った値になってしまいます。

また、走行時間が長いほど実際の速度との差が積み上がっていき、トンネル内の位置は現実とは違う位置になってしまいます。

さらに、現在スマートフォンに搭載されている加速度センサーは、一般的に車の加減速を完全に捉えられる程の性能ではありません。
特に緩やかに変化する速度はほとんど捉えられないため、速度推定誤差が生じます。

独自のアルゴリズムで速度推定誤差を解消
独自に開発したアルゴリズムによって、これらの課題を解消し、トンネル内で渋滞による速度低下があった場合にも実際の移動速度に合わせて現在地アイコンを表示することができるようになりました。

tunnel_int.png

高精度な学習を行うために 

この仕組みでは現在地アイコンの位置精度を上げるため、センサーの学習を行います。正しく学習させ、より現在地に近い表示をさせるためには次の設置方法でスマートフォンを固定してください。

設置方法

お使いのスマートフォンをクレードル等に固定してお使いください。 スマートフォンが固定されていない環境でご使用の場合、正しく現在地を推定出来ない場合があります。
install.png

学習について

アプリを使い始めたときは機能が有効になるまでおよそ2-3時間ほど学習を行います。学習中は速度推定が行われません。 トンネル以外のGPSを得られる場所で特に意識せず走行していただければ機能するようになります。
注意点は以下になります。

クレードルが変わったり設置場所を変えた場合は?
再学習により最適化されます。 複数のクレードルを使い分けている方は複数のクレードルを同時に学習します。 学習完了すると、お使いの複数のクレードルで最適な速度推定が可能になります。

スマートフォンの向きが変わった場合は?
縦置きから横置きなどに変えた場合は再学習が必要になります。設置する向きや角度を決めて、毎回出来るだけ同じ方法で設置していただくことをおすすめします。

車が変わった場合は?
再学習が必要になることがあります。 複数の車を使い分けている場合は複数の車を同時に学習します。 学習完了すると、お使いの複数の車で最適な速度推定が可能になります。

以上で現在地推定機能の仕組みの紹介となります。
今後もお客様が不自由なくお使いいただけるよう、アプリの改善に努めてまいります。